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​ 第2話 アイドルマイスター(仮)

○ひなたの部屋

  ひなたとまゆみ、テレビでアイドル(仮名ひかり)のライブ映像を見ている 机にはジュースやお菓子など

           ※補足 ひなたとさゆりは学生寮で同じ部屋、まゆみは違う部屋​

 ひかり『じゃーねー!有象無象のみんなー!』

 まゆみ「イエーーーーーーーイ!」

  ライブ終わる

 さゆり、帰ってきて「ただいまー。って何してんのよ」

 ひなた「おかえりー」

 まゆみ「ちょっとテレビ借りてるよ」

 さゆり「自分の部屋で見たらいいじゃない、設備は同じでしょ」

 まゆみ、菓子を食べて「消耗品は違う」

 さゆり「あとで返しなさいよ」

 まゆみ「無理だよ、お金ないもん」

 さゆり「…そのアイドルの懸賞か何かに応募してたじゃない。…はがき300枚くらい買って」

 まゆみ、菓子を食べて「だから節約してるの」

 ひなた「すごーい、300枚も書いたの?腕疲れなかった?」

 まゆみ「めっちゃ疲れたよ、色も塗ってたし。最後の方なんか疲れてペンが持てなくなったから手にペンを縛りつけて塗ってた」

 ひなた「うわぁ大変そう…」

 まゆみ「締切が迫ってたからね。いやー焦ったよ、途中で赤のインクなくなっちゃってさ、指の皮噛み切ってなんとかした」

 さゆり「なら血でも売ればよかったのに」

 ひなた、さゆりに「そうだ、有象無象ってどういう意味?」

 さゆり「その辺のゴミ」

 ひなた「…それ言われて嬉しいの?」

 さゆり「嬉しい人もいるのよ」

 ひなた「へぇ…」

 ひなた、まゆみに「ねぇ、その辺のゴミ!」

 まゆみ「えっ…何急に」

 ひなた「嬉しくないの?」

 まゆみ「いや…そりゃゴミなんて言われたら…」

 ひなた「だってアイドルに言われて喜んでたじゃん、有象無象って」

 まゆみ「ああ、あれはアイドルだからだよ。本当は罵倒に使うような言葉だけど、憧れのアイドルに有象無象!って言われたら、あぁ、有象無象でよかったぁ…って思うんだよ。その辺のゴミに有象無象なんて言われるのは嫌だよ。ぶん殴っちゃうかも」

 ひなた「…じゃあ私、その辺のゴミなの…?」

 まゆみ「そっ、そんなことないよ…?ひなちゃんは……その辺の貴金属だよ!」

 ひなた、さゆりに「…貴金属って?」

 さゆり「その辺にない金属」

 まゆみ「そ、そう!珍しいんだよ!」

 ひなた「そっか!よかったぁ」

 さゆり、ひなたの真似をして「今度からゆみちゃんのことゴミって呼ぶね♪」

 まゆみ、ひなたの真似をして「もー、ゆりちゃんも有象無象でしょ、ずうずうしいなぁ♪」

 ひなた「二人とも仲いいね」

 さゆりとまゆみ「えへへ~。…ふぅ」

 まゆみ、空になった菓子袋を漁って「ねー、他に食べるものないのー?」

 さゆり「指の皮でも食べれば?」

 まゆみ「非常用にとっといてんの」

 さゆり「じゃあ非常時には遠慮なくかじりついてやる」

 かなえ、入ってくる「まいど~」

 ひなた「まいど~」

 さゆり「お菓子はないわよ」

 かなえ「生肉とかあるだろ」

 かなえ、まゆみに葉書を渡す「やっぱここにいたか、なんかはがき届いてたぞ」

 まゆみ、受け取って「ほんと!うそ!ほんと!?」

 ひなた「どうしたの?」

 まゆみ、息を切らして興奮しながら「あ、あのね!あのね!ひ、ひかりちゃんが、うちに!うちの!うちの学校に来るんだよ!」

 かなえ「…誰よ」

 まゆみ、テレビに映ったひかりを指差し「ん!ん!」

 ひなた「へぇーすごいね!」

 まゆみ「しかも私…ひかりちゃんとステージに、あ、あがれんの!二人だけで!」

 さゆり「それで300枚も書いてたの?」

 まゆみ「そう!想いが通じたんだぁ……ふわぁ…」

 さゆり「よれよれの字に血でしょ?」

 かなえ「おいおい、脅迫したのかよ」

 まゆみ「まさか!必要事項と、あと愛してるって書いただけだよ」

 さゆり「血でしょ?」

 かなえ「立派な脅迫だな」

○会場舞台袖

  ひなた、さゆり、まゆみがひかりと対面

 まゆみ、そわそわ

 ひかり、まゆみを見つけ「あ、あなたがまゆみちゃん?」

 まゆみ「ひえ!はい!まゆみです!…だよね?」

 さゆり「いえ、私がまゆみ」

 まゆみ「うるさい!」

 ひかり「はじめまして、ひかりです。って知ってるか」

 まゆみ「え、ええもう!ご存知です!それはもう!あなたのご両親も!生い立ちも!家庭環境も!出身地も!学歴も!」

 ひかり「うわぁ、どこで調べたの?」

 まゆみ「ネット辞書で!一時期ホームページに設定したりなんかして!へへ」

 ひなた「なんか怖いよ」

 さゆり「知られざる一面」

 ひかり「よければ握手しましょう」

 まゆみ「は、はい!よろしいです!」

  二人、握手

 ひかり「今日はよろしくね」

 まゆみ「ふわぁぁ…触っちゃった…あ、よ、よろしくお願いします!…握っちゃった…あったかい…」

 さゆり「冷たくなくてよかった」

 ひかり「すごい、心臓の鼓動が手から伝わってくる」

 まゆみ、手を引っ込め胸に当て「…ああ、もうだめ!」

 まゆみ息を切らす

 ひなた「大丈夫?」

 まゆみ「ああ…うん…ドキドキしすぎて心臓に殺されるかと思った…」

 ひかり「そちらのお二人もよければ」

 ひなた「いいの?やったー!ひなたです!よろしくね!」

 ひかり「ひなたちゃん、よろしくね。私の事知ってるの?」

 ひなた「ぜんぜん!」

 ひかり「そっか、結構メディア露出してると思うんだけどな。もっと頑張らなきゃ」

 まゆみ「いえそんな!知らないほうがおかしいですよ!こいつら…もう駄目っすよ!人間じゃない!」

 ひなた「テレビとかあんまり見られないんだ。ゆりちゃんが駄目って」

 さゆり、まゆみを見て「ごめんなさい、ほら、洗脳されたりするといけないし」

 まゆみ「洗脳とか意味不明ですよね!こいつもう駄目っすよ!」

 ひかり「ちょっと静かにしてね」

 まゆみ「はい」

 ひかり「えっと、ゆりちゃん?よろしくね」

 さゆり「さゆりです。この子血の気が多くて。驚いたでしょ」

 ひかり「ううん、はがきで知ってたよ」

 まゆみ「…ほんとにひかりちゃんと?並んで人前に?」

 さゆり「ファンに殺されない?」

 ひかり「大丈夫、ファンの皆にそんな過激で怖い人いないよ」

 さゆり「ここにいるけど」

 ひなた「ゆみちゃん、頑張って!」

 まゆみ「う、うん…うわぁ、緊張してきた…ちょっと向こうで緊張してくるね」

 ひかり「心配しないで、ほら深呼吸して」

 まゆみ「すー…はー…」

 ひかり「一回ステージに出ちゃえば、後はなんとかなるよ。何かあったら私がフォローするし」

 まゆみ「恐悦至極に存じます…」

 さゆり「こういうアイドルっぽいことするの夢だったんでしょ?普段からイメトレなんかしてさ」

 まゆみ「そうだよね、私もアイドルになりきればうわぁぁめっちゃ人…」

 ひかり「落ち着いて。皆じゃがいもだと思えばいいよ」

 まゆみ「はい…じゃがいも…じゃがいも……私のことじゃがいもだと思ってたんですか!?」

 ひかり「…違うよ有象無象だよ」

 まゆみ「なぁんだ、よかったぁ」

 さゆり「ほらね」

 ひなた「へぇぇ…」

 ひかり「じゃあ、先に行ってるね」

 ひかり、ステージへ「有象無象のみんなー!」

  観客の歓声

 まゆみ「じゃがいも…じゃがいも…」

 さゆり、歓声を聞いて「うわぁ、じゃがいもが叫んでる」

 ひなた「あはは」

 まゆみ「もう!やめてよ!…よし、行くよ」

 まゆみ、ステージへ「…じゃがいもー!来てくれてありがとー!」

 ひなた「…ありゃ」

 さゆり「…アドバイス通りね」

○ライブ後の夕方 ひなたの部屋

  まゆみ、机につっぷして唸ってる ひなた、まゆみの隣で心配そうに

 ひなた「元気出して。ご飯でも食べて気分変えよ?ゆりちゃん、今日の夕ご飯なに?」

 さゆり「うーん、じゃがいもで何か作ろうと思うんじゃが」

 ひなた「あはは」

 まゆみ「やめて!もう聞きたくない!」

 さゆり「まだ気にしてるの?あの後アイドルにフォローしてもらってたじゃない」

 まゆみ「…フォローは嬉しかったけど…口癖がじゃがいもって何よ…しかも皆信じてた」

 さゆり「そりゃファンにとっちゃ彼女は教主様だし?」

 まゆみ「…そりゃ間違えた私が悪いんだけどさぁ」

 さゆり「あ、これならどう?『この子食後だから、食べたものが口から出ちゃったの』」

 まゆみ「いいね、じゃあタイムマシン使って彼女に教えてもらえるかな」

 さゆり「いいけど…その代わり口から出ちゃった前提になるからじゃがいも発言は訂正しないよ」

 ひなた「でもステージは楽しめたんじゃない?」

 まゆみ「まあね…滅多に経験できないことだし。緊張しててあんまり覚えてないけど」

 ひなた「記念写真も撮れたじゃん!ひかりちゃんとツーショットでさ」

 まゆみ「うん…私の宝物だよ…そうだね、落ち込むなんて損だよね!ひかりちゃんとツーショット撮っちゃったもんね!いえーい!」

 ひなた「写真なら何言ってるかわかんないもんね!いえーい!」

 まゆみ「…いえーい…!」

 さゆり「今回のライブDVD化するもんね!」

 まゆみ「いえーい!…えっ」

​ おしまい

いつ動画化できるかわからないので、大胆にもお話だけ公開します。

作品として楽しみたい!という方は読まないほうが身のためです。

​笑いの解説の時に引用したりすると思います。

​一応1話を見ていなくても楽しめる内容です。

 ここだけの話、4コマ漫画とか女神コメディとか話だけは色々あるんですけど、今のところほげーって感じです。

​ごにんばやし! 第2話

​※ある意味ネタバレです。

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